本の表紙

愛着障害っていうことばをよく目にするようになったけど、なんのことだろう?

HSPには愛着障害の影響を受けている人が多いと聞くけどホント???

「愛着障害」という言葉が気になるけど、どういうものかよく分からないという方は『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』を読んでみてはいかがでしょうか。

この記事では、わたくしテルが『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』を読んだ感想をHSP視点でまとめています。

この記事を読むと、愛着障害のことが分かり、HSPとの関係も見えてきます。

『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』の基本情報

まずは、この本の基本情報をご紹介♪

  • タイトル:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』
  • 著者:岡田尊司(精神科医、作家)
  • 発行年:2011年
  • 出版社:光文社

テルが「愛着障害」という言葉を知ったのは2020年でしたが、この本が出版されてからもう10年も経っているんですね。

著者の岡田先生は、精神科医としてパーソナリティ障害に取り組む第一人者です。

岡田先生の文章は読みやすくどことなく文学的な印象でしたが、なんと受賞歴のある作家でもあるとのことで納得です!

特に、愛着障害だと考えられている著名人の例の箇所は小説を読んでいるような感じで引き込まれました。

ちなみに、例として挙げられている著名人は、ビル・クリントンスティーブ・ジョブズミヒャエル・エンデ夏目漱石芥川龍之介川端康成などです。

『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』の構成

この本は以下のような内容から構成されています。

  • 愛着障害や愛着スタイルについての説明
  • 4つの愛着スタイルの説明(巻末に診断テストあり)
  • 愛着障害の克服方法

愛着障害や愛着スタイルについて、豊富な事例を挙げて分かりやすく説明されています。

とは言え、テルが特に興味を持って読んだのは、後半の愛着スタイルの分類と克服方法です。

こういう本を読むと、自分はどのタイプに当てはまるのだろう?と気になりますよね!

この本には診断テストもついていますので、自分のタイプを客観的に把握できますよ。

「愛着」とはなにか?

そもそも「愛着」とはどのようなものなのでしょうか。

岡田先生は本の中で次のように書いています。

人間が幸福に生きていくうえで、もっとも大切なものーそれは安定した愛着である。愛着とは、人と人との絆を結ぶ能力であり、人格の最も土台の部分を形造っている。人はそれぞれ特有の愛着スタイルをもっていて、どういう愛着スタイルをもつかにより、対人関係や愛情生活だけでなく、仕事の仕方や人生に対する姿勢まで大きく左右されるのである。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』3ページ

人格の土台である愛着が安定していれば、人生も安定するということだとテルは理解しました。

でも、先生はこうも書いています。

(前略)特別に問題のありそうにないふつうの家庭で育った子どもでも、三分の一が不安定型の愛着パターンを示し、大人のおよそ三分の一にも、不安定型愛着スタイルが認められている

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』81ページ

三分の一ってけっこう大きな数字ですよね。

4つの愛着スタイル「安定型」「回避型」「不安型」「恐れ・回避型」

では、その愛着スタイルにはどのようなものがあるのでしょうか。

1.安定型愛着スタイル

安定型愛着スタイル(以下、安定型)の第一の特徴は、対人関係における絆の安定性である。(中略)また安定型のもう一つの特徴は、その率直さと前向きな姿勢である。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』210ページ 

愛着に問題のない人はこのタイプということですね。

こういうタイプの人に出会うとまぶしい!と思ってしまうのはテルだけでしょうか。

一緒にいて安心しておつきあいできるタイプの人たちだと感じます。

2.回避型愛着スタイル

【回避型の特性と対人関係】親密さよりも距離を求める/何に対しても醒めている/自己表現が苦手で、表情と感情が乖離する/隠棲願望とひきこもり

【回避型の恋愛、愛情】愛とは、こだわらずに忘れ去るもの/パートナーの痛みに無頓着/助けを求められることが怒りを生む

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』目次

人と距離を置こうとする避けるタイプですね。

仲よくなれそうかなと思うと引いてしまう、そういう人に出会うことがありますが回避型なのかもしれません。

密かに、うちの夫はこのタイプではないかと思っています。

3.不安型愛着スタイル

【不安型の特性と対人関係】なぜ、あの人は、気ばかりつかうのか/拒絶や見捨てられることを恐れる/すぐ恋愛モードになりやすい/べったりとした依存関係を好む/ネガティブな感情や言葉が飛び火しやすい/パートナーに手厳しく、相手の愛情が足りないと思う/両価的な矛盾を抱えている

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』目次

ここで言う両価型とは、求める気持ちと拒絶する気持ちの両方が併存している状態のことである

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』233ページ

テルはこの本を読む前に少し知識があって、はじめは自分は「不安型」だと思っていました。

特に、若いころはこの要素が強かったような気がします。

4.恐れ・回避型愛着スタイル

自分は「不安型」だと予想しつつもなんだかしっくりこない感じもあったテル。

途中からこのタイプじゃないかと思うようになりました。

対人関係を避けて、ひきこもろうとする人間嫌いの面と、人の反応に敏感で、見捨てられ不安が強い面の両方を抱えているため、対人関係はより錯綜し、不安定なものになりやすい。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』236ページ

で、実際にこの本の愛着スタイル診断テストをしてみたところ、愛着不安強めの「恐れ・回避型」でした。

やっぱり!いちばんややこしそうなタイプですね。ほぼ予測通りとはいえ、ちょっとショック・・・

昔から自分のことを複雑で分かりにくい人だと思ってましたが、人格の土台がこれじゃ無理もないですね。

どうすれば愛着障害は克服できるの?

愛着障害とまではいかなくても不安定型の愛着パターンを持っている場合、より幸せになるために安定型の愛着パターンに近づけたいと思いますよね。

岡田先生は本の中でその方法も示してくれています。

1.安全基地となる存在

愛着の原点は、親との関係で育まれる。愛着障害は、そのプロセスで躓いている。それを修復するには、親との関係を改善していくことが、もっとも望ましい。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』257ページ

うん、まぁ、そうなんでしょうけど、これって難しいですよね。

親だって一所懸命子育てしてきたわけですから、それを子どもに非難されたら自分自身を否定された気持ちになるでしょうし。

万が一、子どもの言い分を受け入れてくれたとしても、長年の子どもに対する態度ってそう簡単には変えられないんじゃないでしょうか。

個人的には、これはムリだわと思いました。

結局のところ、愛着障害を克服していく場合、こうした第三者のかかわりが不可欠と言ってもいいだろう。その第三者が、親が果たしてくれなかった役割を、一時的に、場合によると数年単位という長いスパンで、肩代わりすることが必要なのである。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』258ページ

これもね、現実的にはなかなかハードルが高い。

パートナーや専門家を想定しているようですが、数年単位で親代わりをしてくれるような(できるような)人ってそうそういませんよね。

2.愛着の傷を修復する

愛着障害の修復過程は、ある意味、赤ん坊のころからやり直すことである。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』267ページ

これも、1と同じで親や親代わりの人に子ども返りした自分を受け止めてもらうということなんですが、やはり難しい場合が多いでしょうね。

3.役割と責任をもつ

そこで、自分ひとりでできそうなのがこれです。

自分がやるべき役割を担い、それを果たそうとして奮闘するうちに、まず周囲の人との関係が安定する。そうなることで、もっとも親密な人との愛着関係においても、次第に安定していくことも多いのである。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』294ページ

ほとんどの大人は社会の中で何かしらの役割を持っていますよね。

役割をもつこと、仕事をもつこと、親となって子どもをもつことは、その意味で、どれも愛着障害を乗り越えていくきっかけとなり得るのである。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』295ページ

これならできそう!とテルは思いました。

親の保護や導きも期待できず、親代わりの存在も身近にいないという場合、愛着障害を克服するための究極の方法は、「自分が自分の親になる」ということである。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』298ページ

実は、テルは何年か前からこれを実行しています。

自分の中に小さいころの自分がいるイメージで、お母さんに言ってほしかったことを語りかけるんです。

そうすると、ほっこり癒されるんですよね。

疲れているときや自分を大切にできていないと思うときにおすすめの方法です。

HSPは不安定型愛着パターンに陥りやすい?

本の中に気になる記述がありました。

(前略)新生児の段階でイライラしやすかったり、ストレスに対してネガティブな反応を強く示すなどして、母親が扱いづらいと感じる赤ん坊では、後に抵抗型や混乱型の愛着パターンを示す傾向が見られたのである。

これは、遺伝的要因により、愛着障害を生じやすい不利な気質が関与している可能性を示している。

ただ、その一方で、そうしたケースでは、母親も子どもに対して反応が乏しかったり、過度にコントロールしようとする傾向がみられた。

遺伝的な気質と母親の反応性が、いずれも不利な方向に相互作用を起こすことで、不安定型の愛着パターンが形成されていくと考えられる。

引用元:『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』107ページ

HSPは遺伝的な気質と考えられていますよね。

その敏感さを母親が扱いづらいと感じ、子どもが欲しているものを与えられない、自分の思い通りにコントロールしようとする。

そういう日常の繰り返しが不安定型愛着パターンの形成につながってしまう。

テルはこの文章をそんなふうに読み取りました。

親と子どもの相性の問題とも言えるかもしれません。

どちらも悪気はないのに結果的に不安定型の愛着スタイルを持った子どもになってしまう・・・

HSPの認知度が高まってHSCの上手な育て方が広まるといいなと思います!

親との葛藤を抱えるHSPは『愛着障害』を読んでみて!

親との関係に葛藤があって生きづらさを抱えているHSPは、不安定型愛着パターンを持っているかもしれません。

自分もそうかも!と思ったら、ぜひ『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』を読んでみてくださいね。

きっと人生に役立つヒントが見つかります!

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